
離乳食、
いつ始めればいいの?
5か月の赤ちゃんが食卓をじっと見つめて口を開けているのに始めない保護者もいれば、6か月を過ぎてもスプーンが触れるたびに舌で押し出す赤ちゃんもいます。日付ではなく、赤ちゃんの体が食べる準備ができているかを先に見ることが大切です。
この記事で見ること
- なぜ6か月という数字だけでは足りないのか
- 舌で押し出す反射が弱まって初めて飲み込める理由
- アレルギーの食材を遅らせるとかえって危険な理由
- 今日、食卓ですぐ確認できること
まず一行で見ると
離乳食は6か月を過ぎてから始めるのが正しいのですが、実際に始める日は、赤ちゃんが座れて、頭を支えられて、舌で押し出さない準備ができたときです。準備ができているのに遅すぎる開始も、準備ができていないのに日付だけ見て無理に口へ入れるのも、どちらも問題です。
🤔 日付になっても食べられない赤ちゃんがいるのはなぜ?
生まれたばかりの赤ちゃんには、口の中に入った異物を舌で前方の外へ押し出す反射があります。生きるための反射ですが、この反射がまだ残っている状態でスプーンを差し出すと、赤ちゃんは食べ物を吐き出すしかありません。吐き出すのは嫌いだからではなく、体がまだ準備できていないのです。
この反射はたいてい4〜6か月の間に自然と弱まっていきます。それ以降、赤ちゃんは舌を前後に動かして食べ物を喉のほうへ運び、飲み込めるようになります。この変化が離乳食を始められる体の条件の一つです。WHO、AAP、大韓小児科学会のいずれも、この発達のサインを月齢より先に確認するよう案内しています。
✅ 日付より先に見る5つのこと
準備サインのチェック
一つ見えたから始めるのではなく、複数のサインが一緒に見えたときに始めます。WHO/AAPの離乳食ガイドラインで共通して示されている基準です。
- 座った姿勢をある程度支えられる一人で完全に座れなくても大丈夫です。背中を支えてあげれば頭が前に倒れず、食べている間も姿勢を保てればよいのです。
- 頭と首を支えられるスプーンが近づいてきたとき、頭がぐらつくのではなく、比較的安定して目で追えるようになっている必要があります。頭を支えられないと、飲み込むのに難しさが出ます。
- 口でスプーンに反応する食べ物が近づくと口を開けたり、大人が食べているのを見て手を伸ばしたり、口をもぐもぐさせたりします。
- 舌でずっと押し出し続けない最初は慣れずに吐き出すことがあります。でも、入れると必ず押し出してしまう強い反射が弱まった状態でないと、飲み込む練習ができません。
- 手と口で何かを探索するおもちゃや手を口へ持っていく様子が見られます。口で世界を探索し始めたというサインです。
⏰ 始めるのが遅すぎるとどうなるの?
6か月を過ぎると、母乳やミルクだけでは必要な鉄分を十分に補うのが難しくなります。WHOとAAPは、この時期から鉄分が豊富な食材を離乳食の初期に含めるよう推奨しています。母乳育児中の赤ちゃんに生後4か月から鉄分の補充を勧めるのも、このためです。
また、7か月以降に離乳食を始めると、食感を受け入れるのがより難しくなる場合があるという研究報告があります。口の中で噛んだり転がしたりする経験が遅れると、後で粒のある食べ物を受け入れるのに時間がかかることがあります。準備ができているのに開始が遅れるのは、負担になりかねません。
🥜 アレルギーの食材、怖くて先延ばしにしてもいい?
卵、ピーナッツ、小麦、魚のようなアレルギーを起こしうる食材を後回しにすればアレルギーを予防できる、という考えがありました。ところが研究の結果は逆でした。
2015年にNEJMで発表されたLEAP研究は、高リスクの乳児640人を対象に、生後4〜11か月にピーナッツを早めに食べさせたグループのほうが、完全に避けたグループよりピーナッツアレルギーの発生が81%少なかったという結果を示しました。2016年のEAT研究でも、生後3か月から6種類のアレルゲンを早期に導入したグループで、食物アレルギーの発生が有意に低くなりました。現在はAAPとWHOのいずれも、アレルギーを起こしうる食材を離乳食の初期に遅らせないよう案内しています。
アレルギーの食材を導入するとき
- 一つずつ、間隔をあけて初めて食べさせる食材は3〜5日の間隔で一つずつ導入します。反応が出たとき、どの食材かが分かるようにするためです。
- ごく少量から米粒一、二個ほどのごく少量から始め、反応がなければ少しずつ増やしていきます。
- 反応が見えたらじんましん、嘔吐、ひどいぐずり、呼吸の変化が2時間以内に現れたら、その食材を中止して小児科に連絡します。
- 高リスクの赤ちゃんはまず相談をひどいアトピー性皮膚炎がある、またはすでに卵アレルギーの反応があった赤ちゃんは、診察室でまず相談するのがよいでしょう。
🍚 最初の食べ物、必ず順番が必要なの?
米のおもゆから始めるべきだという習慣がありますが、米のおもゆを長く続けるのはよい始め方ではありません。米のおもゆには鉄分がほとんどありません。この時期に鉄分が必要な理由は先に述べたとおりなので、牛肉や鶏肉のように鉄分のある食材を初期から併用するのがよいでしょう。味が慣れず最初は拒否することもありますが、同じ食材を10回以上試すと受け入れる場合が多くあります。
❓ よく迷う質問
保護者がよく尋ねる場面
- 6か月を過ぎたのにうまく座れません日付になったからと無理に始める必要はありません。背中と骨盤を支えてあげれば姿勢を保てるかどうかをまず確認します。頭を支えるのがうまくいかないなら、乳幼児健診や小児科で発達を一緒に確認してみるのがよいでしょう。
- スプーンを当てると必ず吐き出します口に触れるとすぐに押し出す反射がまだ残っている可能性があります。数日待ってからもう一度試し、吐き出す強さが弱まるかを確認します。無理に入れると、食べること自体を嫌いになってしまうことがあります。
- ピーナッツや卵はもう少し待ったほうがいいのでは?遅らせるほどアレルギーを避けられるという考えは、最新の研究とは逆です。離乳食を始めたあと、赤ちゃんに合った形と量で始めれば大丈夫です。ただし、高リスクの赤ちゃんは診察室でまず相談します。
- お肉を最初から与えてもいいの?はい、大丈夫です。初期の離乳食からよくすりつぶした牛肉や鶏肉をおもゆに混ぜて与えると、鉄分を補いながらさまざまな味に慣れることができます。
今日、食卓で確認すること
座らせる前に、まず姿勢を見ます。
姿勢が不安定だと、食べる練習よりも体を支えることのほうが先に大変になります。
背中と骨盤を支えてあげて、頭が前に倒れすぎないかを確認します。食事用のいすなら、足が着く足置きがあるとより安定します。
スプーンの先に少量だけのせます。
口で新しい食感に初めて出会う経験が先です。量は後で増やせます。
赤ちゃんが口を開けるまで少し待ちます。口を開けなければ、その日はここで止めます。
新しい食材は間隔をあけて記録します。
アレルギー反応が出たとき、どの食材かを知るためです。
食材の名前、食べさせた日付、肌や便の変化を簡単に書きます。初めて食べさせた食材は3〜5日後に次の食材を試します。
離乳食は、どれだけたくさん食べさせるかではなく、赤ちゃんが座った場所で新しい味と食感に安全に出会えるかが始まりです。日付より赤ちゃんを先に見れば、始めるタイミングがずっとはっきり見えてきます。