
歯ぐずりに見えるイライラを、
睡眠・食事・噛みつきと分けて見る
赤ちゃんが急にぐずったり、眠りから何度も目を覚ましたりすると、保護者がまず思い浮かべるのは歯ぐずりです。それは間違いではありません。歯が生えるときには歯ぐきが不快になり、よだれが増え、噛みたい気持ちも一緒に強くなることがあるからです。ところが、歯ぐずりではない理由で同じように現れる行動もたくさんあります。睡眠リズムの変化、疲れ、空腹、食べ物の食感への負担、刺激の多さ。すべてのぐずりを歯ぐずりと見てしまうと、こうしたサインを見逃してしまうことがあります。
この記事で見ていくこと
- 歯ぐずりのときに実際に現れる症状と、そうでない症状の見分け方
- 歯が生える時期と順番、個人差の範囲
- よだれ、睡眠の変化、食事拒否、噛む行動をそれぞれ読み解く方法
- 歯ぐずりの不快感を和らげる安全な方法と、避けたほうがよいこと
まずは一行で見ると
よだれを垂らし、歯ぐきを噛んでぐずるのは、実際の歯ぐずりの症状です。ところが38度以上の熱、下痢、せき、鼻水は歯ぐずりとは関係がなく、別の原因を確認する必要があります。夜中に何度も目を覚まし、食事を嫌がり、何かをずっと噛もうとするなら、歯そのものよりも疲れや食べ物の食感への負担が重なっていないか、あわせて見てみるとよいでしょう。
🦷 歯はいつ、どんな順番で生えてくるの?
最初の歯は、たいてい生後6〜10か月ごろに下の前歯の真ん中2本が生えてきます。その後、上の前歯、横の前歯、奥歯、犬歯の順に生え、生後25〜33か月ごろには乳歯20本がすべてそろいます。ただしこの時期は平均値で、前後に6か月ほどのずれがあるのは正常の範囲です。13か月を過ぎても歯が1本も生えてこない場合は、小児歯科で確認してもらうとよいでしょう。
歯が生えてくる2〜3か月前から唾液腺が刺激を受け、よだれが増えます。歯ぐきの下で歯がゆっくりと突き出てくる間、歯ぐきが腫れて赤くなり、その圧迫感を和らげようと何かを噛もうとする様子も、この時期によく見られます。
🤔 歯ぐずりの症状とそうでないもの、どう見分ける?
歯ぐずりのときに実際に現れることがある症状は、よだれの増加、歯ぐきの腫れと赤み、歯ぐきを噛むこと、ぐずること、授乳や離乳食を一時的に嫌がること、夜に目を覚ますことです。これらの症状は、歯が生える直前と直後の数日間に集中します。
歯ぐずりとは関係のない症状
💧 よだれが急に増えました。歯ぐずりですか?
歯ぐずりの時期によだれが増えるのは正常です。歯ぐきが刺激を受けると唾液腺が反応し、歯が生える前からよだれが増えることがあります。あごや胸がよく濡れるので、よだれかけを用意し、よだれで肌が赤くなったらやさしく拭いてあげてください。
一方、生後3〜4か月ごろにもよだれが急に増えます。この時期は唾液腺が発達することで現れる正常な変化で、歯ぐずりとは違います。まだ口まわりの筋肉でよだれを飲み込みきるのが難しい年齢なので、こぼれてしまうのです。
🌙 歯ぐずりのせいで夜に何度も目を覚ますの?
歯ぐきの不快感が夜間の目覚めに影響することがあります。特に歯が生える直前の数日は、昼よりも夜に敏感に感じられることがあります。ところが夜の眠りが乱れる理由は、歯ぐずり以外にもいくつもあります。昼寝のパターンの変化、成長スパート、分離不安の高まり、寝かしつけのルーティンの変化、日中にたまった疲れや刺激といったものが、夜に現れる場合が多いのです。
夜間の目覚め、歯ぐずりかどうかを見てみる
- 歯ぐずりが原因のとき歯が生える直前の数日に集中して現れ、歯が歯ぐきを突き抜けて出てくると落ち着きます。歯ぐきの部分を押したり噛もうとしたりする昼の行動と一緒に現れます。
- 別の理由のとき特定の歯がいつ生えたかとは関係なく長く続いたり、昼に活動が多かった日やルーティンが変わった日の夜にひどくなったりする傾向があります。眠りにつく方法が変わっていないか、分離不安が強まっていないかもあわせて見ます。
🍽️ 食べるのを嫌がるのは歯ぐずりのせい?
歯ぐきが不快だと、噛むこと自体が痛いことがあるので、かたいものや噛みごたえのあるものを嫌がることもあります。反対に、冷たいものややわらかいものはむしろよく食べる場合もあります。歯ぐずりのときの食事拒否は、数日のうちに落ち着くことが多いです。
ところが奥歯が生える時期である13〜19か月には、食べ物の食感への反応が変わることもあります。噛む面ができることで、それまでよく食べていた塊の離乳食を急に嫌がったり、反対にもっと噛みたがったりすることもあります。歯ぐずりと食感への慣れが重なる時期なので、見分けが難しいのです。数日以上拒否が続くなら、食べ物の温度、食感、食べる場の雰囲気まであわせて見る必要があります。
👄 何かをずっと噛んだり、人に口を持っていったりします
歯ぐずりの時期に、歯ぐきを押して圧迫感を和らげようとする本能的な行動が、噛むこととして現れます。歯固め、おもちゃ、襟、本の角を噛む様子は、歯ぐきの不快感を自分でなだめる方法です。
人に口を持っていったり噛もうとしたりする行動も、同じ流れである場合があります。ところが歯ぐずりのない時期でも、くやしかったり興奮したり疲れたりしたときに噛みつく子もいます。この場合は歯ぐきの不快感よりも、感情や状態が原因であることが多いのです。12〜36か月の子どもは感情を言葉で表す語彙がまだ足りないため、強い感情やくやしさが噛みつきとして出てくることもあります。
噛むことと噛みつき、歯ぐずりかどうか確かめる
- 歯ぐきの不快感が原因のとき特定の歯ぐきの部分を主に噛もうとし、歯ぐきが腫れていたり赤くなっていたりします。冷たいものを与えるとしばらく落ち着きます。
- 疲れや感情が原因のとき保育園のお迎え直後、おなかがすいたとき、興奮したとき、くやしかった直後に集中して現れます。歯ぐきの腫れとは関係なく、物だけでなく人にも口を持っていきます。
🧊 歯ぐずりの不快感、どうやって和らげてあげられる?
歯固めは冷蔵保存、冷凍は避けて
冷たい温度が歯ぐきの痛みをやわらげ、噛む圧力が歯ぐきを刺激します。冷凍するとかたくなりすぎて、かえって歯ぐきに負担がかかります。
冷たく湿らせたガーゼで歯ぐきをこすってあげる
清潔なガーゼを冷たい水に湿らせて歯ぐきを軽く押してあげたり、こすってあげたりします。清潔な指で歯ぐきをやさしくマッサージするのも効果があります。
6か月以上なら冷蔵の離乳食を活用
冷蔵庫で保存したフルーツピューレやヨーグルトのような冷たくてやわらかい食べ物を与えると、歯ぐきの不快感を減らしながら食事も続けることができます。
歯ぐずりのときに使ってはいけないもの
❓ よく迷う質問
保護者がよく尋ねること
- 熱があるのですが歯ぐずりのせいですか?歯ぐずりそのもので38度以上の熱が出ることはありません。歯が出てくるときに体温が0.1度ほど上がることはありますが、高熱は別の原因を確認する必要があります。歯が生える6〜30か月の時期が、感染が多い時期と重なるため混同しやすいのです。
- 歯固めを冷凍してから与えてもいいですか?冷凍した歯固めはかたくなりすぎて、かえって歯ぐきに負担がかかります。冷蔵庫に入れておいて取り出したくらいの冷たさがちょうどよいです。
- 歯ぐずり中でも歯みがきをすべきですか?はい、歯ぐきが不快でも短くても拭いてあげるのがよいです。歯が生える前からガーゼで歯ぐきを拭く習慣をつけておくと、最初の歯が生えたあと歯みがきに慣れるのがより楽になります。
- まだ歯が1本も生えていません平均的には生後6〜10か月で最初の歯が生えますが、13か月まで生えてこない場合もあります。13か月を過ぎても歯が生えてこないなら、小児歯科に相談するのがよいでしょう。
📝 3日だけ書いてみること
行動を場面ごとに分けて見る
- いつ、どの歯ぐきの部分をよく噛もうとしますか下の前のほう、上の前のほう、後ろの奥歯のほうなのかを確認します。特定の部分に集中しているなら、その場所の歯ぐきが腫れているか、指で軽く押して確かめることができます。
- よだれが増えてぐずる時期が何日くらい続いていますか歯ぐずりの症状は、歯が生える直前と直後の数日に集中します。2〜3週間以上続くなら、別の理由もあわせて考えてみる必要があります。
- 何が少し助けになりましたか冷たい歯固めを与えると静かになるなら歯ぐずりの可能性が高く、抱っこしたり周りが静かになったりすると落ち着くなら、疲れや刺激の多さが原因かもしれません。
歯ぐずりは子どもによって経験が大きく違います。あまりつらがらずに過ぎていく子もいれば、数日間たくさんぐずる子もいます。場面ごとに分けて見ると、歯ぐずりなのか別の理由なのかを少し正確に読み取ることができ、そのうえで何をしてあげるかもより明確になります。
참고한 자료
この記事は、歯ぐずりの症状、乳歯の萌出時期、口の感覚や噛む行動に関する資料をもとに、生活の場面に合わせて整理したものです。